ネイティブアメリカンフルートとは、かつてインディアンと呼ばれた北アメリカ南西部の先住民が使用していた縦笛です。ネイティブアメリカンスタイルフルートとも呼ばれています。日本ではいまだにインディアンフルートと呼ぶ方がいらっしゃいますが、弊社ではネイティブアメリカンフルート(略称N.A.F)という名称に統一しています。男性が女性に愛を告白するときにこの笛を使ったと言われています。
フルートという名称からクラシック音楽で使われるフルートや日本の祭囃子で使う横笛を連想し、音を出すのが難しいと思われるかもしれません。しかし、笛の事を一般に英語でフルートと呼び、小学校で演奏した縦笛(リコーダー)もブロックフルートといいます。このN.A.Fもリコーダーの様に息を吹き込むだけで音が出ます。
吹き込んだ息は一度管の外側とトーテムやバードと言われるブロック下部の隙間を通って再度管に導かれるという独特なものです。この構造ため、息の強さや量のばらつきが少なくなり、初めての方でもきれいな音を出すことが出来るのです。
また、指穴はペンタトニックというド、レ、ミ、ソ、ラの5種類の音を使って演奏しやすい様に配置されています。このため、これらの音を適当に並べるだけで曲になるというペンタトニックスケールの特徴により音楽的な知識や経験が無くても簡単に即興演奏ができるのです。
なお、音域は他の笛より少なく、1オクターブ+1音です。低い音からラドレミソラドの並びになり、これをマイナーペンタトニックスケールと言います。
指穴は5個ないし6個のものがあります。
6穴式のものだとペンタトニックだけでなく、ダイアトニックスケール(ドレミファソラシ)の演奏もできます。また、低いシとシ♭は押さえにくいもののクロマチックスケール(半音階)も演奏できます。
6穴式の運指表を見るとペンタトニックの場合は歌口(マウスピース)から3個目の指穴(3番ホール)を常にふさいだ状態となることが分かります。
この3番ホールが開いていないものが5穴式のN.A.Fです。